スケート選手のセカンドキャリアについて

どうも元フィギュアスケーターのヅメです。

本日はスケート選手のセカンドキャリアについての知見と考えをお話します。

きっかけはこのツイートです。

目次

フィギュアスケート選手のセカンドキャリアの現状

今メディアで取り上げられているような有名選手以外は、

例え全力で競技に専念しても選べるキャリアは主に下記3つです。

主な3つの選択肢
  1. プロスケーター
    アイスショーに出演することがお仕事です。基本的にディズニーオンアイスやプリンスアイスワールドなど、ショーを運営しているチームにメンバーとして出演しています。ポジションの空くタイミングに応じてオーディションや選考会を通して入団?する流れが多い。

  2. インスタラクター ※振付師も含まれます
    スケートを教える職です。最初からいきなりコーチになれず、コーチの元で助手のインストラクターとして教える流れが大半です。また、選手の指導だけではなく、スケートリンクの一般営業のお教室で大人〜子供まで幅広く人にスケートを教えています。特に必須の資格はないみたいです。一応インスラクター協会に所属というものはあるものの、所属していないコーチも珍しくありません。ただ、一般滑走で教えるにはリンクによって細かい条件が色々あるため、無許可で一般営業時間でレッスンすることは禁止されている場所が多いです。

  3. 0から社会人
    一般の学生と同じように就職活動をして企業へ入社します。もちろんフィギュアスケートの技術が生かす機会はありません。ヅメはこの道に進み身を持って大変でした。その詳細をこれからお話します。

もちろん、これらの3つの道に正解はなく、選手各々の価値観や考えによってやりたいことを選択しています。

プロスケーターインストラクターについてはヅメ自身経験したことないので、わからないことが多いです。

かなり実力社会の上、深夜や早朝の練習時間、拘束時間の長さなどを考慮すると決して簡単な仕事ではないことは言えます。(どの仕事にも言えますが)

0から社会人に関してだけは断言できます。

苦労をしました!!!

と。笑

この記事では、ヅメの体験談を伝えながら、どうしたら苦労が少しでも減るかも一緒に考えていきたいと思います!

0から社会に出て苦労したこと

本当に色々ありましたが、大きいは3つです。

  1. 就活

  2. フィギュアスケートが役に立たない

  3. 勉強ができない劣等感

これから1つずつ説明していきます。

就活

競技だけ継続するだけで評価される狭い世界で、

受験勉強を一切せず、スケートだけでなんとなく進学した人生を送るとどうなると思いますか?

それで大学まで卒業できちゃったのも少し疑問ですが。。笑

答え:一般常識に乏しくなり、ビジネス社会で常識のズレが極めて大きくなります。

そうなると、修正にとても時間がかかります。
(英語話せてスポーツ経験あれば就活どうにかなるっしょって舐めてたのは秘密)

気づく頃には就活です。
すると面接で口を開くたびに「学生時代勉強してきて来なかった子だな」と見抜かれ落とされます。

不思議なことに滲み出るものだなと痛感した覚えがあります。笑

書類では帰国子女でフィギュアスケートを大舞台経験してすごい人に見えたのかもしれません。笑

そして、入れる企業が限られます。

その限られた企業とは?

幸せになりにくい企業です。

つまり、脳筋ブラック企業の可能性が高くなるということ。

自分はそれで新卒で入った企業で失敗しました。そこは昭和の価値観が抜けておらず、根性論が多い職場に入ってしまいました。当時は選定する余裕もなければ、そんな知識も疑問も当然ありませんでしたから。笑

当たり前のことですが、いわゆる皆がいきたいホワイト企業は倍率が高く、そういう企業は聡明なアスリートを雇うだけです。そういう縮図なのは少し考えたら分かるはずなのですが、当時は必死でなにも見えていませんでしたね。

ただ、今思うと自分の性格上の問題があり、根本的に日系企業が合わなかったのかとも思います。もちろん、これはあくまでもヅメの話なので、両立がしっかりできて社会性も身につけて就活上手くいっている人もいます。

フィギュアスケーターが役に立たない

当然ですが、スケートの経験はびっくりするくらい何も生かせません!!

何も特権がなければ、もちろん特別な手当てもありません。

せいぜい飲み会の一発芸で陸上回転して盛り上げることができるくらいです。

仕事をするにあたって必要なのは頭脳なのです。

つまり、社会に出た僕に残ったものは、使い方をよく知らない空っぽの脳だけでした。

働いてる最中ふと思うことがありました。

なんのためにフィギュアスケートをしてきたのだろう?

勉強ができない劣等感

結局勉強をしっかりして来た聡明な人には敵わない壁があるって感じました

高学歴の肩書きや大企業ブランドはさておき、結局どんな会社でも素養があって賢い人だけが活躍できるんだと劣等感を抱くようになりました。

「それなら早い段階で勉強して良い大学出て、

やれることの選択肢を増やした方が、キャリアの幅を広がって合理的なのでは?

スケートやってきた意味はなんだったんだんだろう?」

って未熟に悩んだ時期がありました。

もちろん、社会では勉強が全てだとは言いません。

勉強以外に大切なことは山ほど沢山あります。また、競技との両立もできて、上手く社会で活躍できている人もいることは確かです。

ただ、自分が思うには社会で生き抜くために知らないといけないことが本当に沢山あります。

正しい敬語の使い方
新しい情報を頭に入れる方法
・新聞を読んで理解するための基本知識
・年末調整や確定申告をする際の税金の知識、年金制度 
・ブラック企業に騙されないための法律   等

上記述べたことを理解するためにも最低限の知識が必要です。必ず勉強が必要だなって痛感しました。

一般教養がないと、おかしいことに疑問さえ持てず、無心で根性論を頼りに働く選択しかない社会構造になっています。

こういうことが常に頭に浮かび、卑屈になり、変に斜めに見て拗らせた時期がありました。そのため、自分は新卒時代フィギュアスケートのことを考えすらしたくありませんでした。

さぼってきた自分の報いでもあり、これでスケート嫌いになるなんてかなり自分勝手な話ですよね。笑

ここで親が勉強しろってあんなけうるさかった意味が身に染みてやっと分かったり……笑

暗くなりましたが、これはもう過去の話です。

今は恵まれた環境で健全なメンタルで過ごしています。

社会人になりたての頃は、僕なりに自分の無能さに嫌気がさして、色々悩んで苦労した時期があったってことです。

実際はフィギュアスケートを通して、最高な仲間に出会えたのは事実ですし、競技経験でしか学べないことも沢山ありました。

これからできること

0から社会に出ることについて重点的に話しましたが、セカンドキャリアは大変なのです。

甘い考えかもしれませんが、スケートを続けてきた意義をもう少し感じさせてくれる場所がもっと種類があったらいいなと。

せっかく高いお金と時間使ってフィギュアスケートに励んだのだから、なんかもう少し生かせる場所の選択肢や方法があればいいのにと思います。

もっと言うなら現役中の選手にも試合とアイスショー以外に何か特権があってもいいと強く感じます。

そう思うくらい素晴らしい選手・元選手は沢山いると僕はずっと思っています。

現役中も頑張れる上、社会人になっても僕みたいに劣等感を抱きながら、競技と社会の狭間で孤独を感じる人が減らし、アスリートにはみんなに幸せになってほしいと心から願っています。

そのための知識を学べ、自分の経験を生かせる場所を作るのがヅメの目標です。

今後もヅメブログを宜しくお願い致します。

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