こんにちは、元フィギュアスケーターのZメです。
フィギュアスケートのジャンプ6種類には難易度によって、
それぞれ基礎点数が違うのは有名ですね。
公式では、下記の順番の通りの難易度ですね。
もちろん、この難易度順は正しいです。
実際、選手もこの順番を前提に練習をします。
スケート始めたばかりの頃はセオリー通り
1Tから、できたら1S、その次に1Lo、1F、1Lzと順番に練習していきます。
2回転も同様の順番です。
ただし、実は例外もあります。
ということで、
本日はフィギュアスケートのジャンプの難易度について、
自分の16年間の現役経験談を交えながら、この難易度の順番が入れ替わる例外ケースについて、その背景を発信したいと思います。
例外とは
既に一部では話題になっていますが、
トップ選手の4回転の世界になると
4T、4S…4Lz!?
4Loと4Fはどこいった!?
ってなっているので、疑問に思っている人もいるのかなと思います。笑
また、個人的な見解ですが、
LoはLzやFほどスピード出して飛べる選手が少ない傾向がある&
4回転になった途端Loの方が飛ぶ方向のコントロールが難しくなるから、
とも思います。
どうせ両方難しいなら点数が高い4Lzやろうって発想ですかね。笑
4回転の世界は流石にZメにとっても未知なので、
これ以上なにも話せないですが、3回転の世界であれば少しお話できます。
選手も得意不得意がある
すごく単純なはなしなのですが、
テレビで見るような選手は基本的に全て上手いので忘れらがちです。笑
トップ選手は苦手を克服して全てが上手いからトップ選手になっているわけですから。笑
3回転の世界から得意不得意が明確になる?
あくまでも選手視点の個人的な見解ですが、僕はそう思っています。
3Loより3Lz、3Fより3Lzを先に成功させたケースもありました。
といっても結局上手い選手は遅かれ早かれ、
最終的に全種類飛べるようになるんですけどね。笑
業界で一番有名なのは、
3Lz派癖と3F派癖です。
3Lz派と3F派について
もちろん、上手い選手は両方できます。
テレビで見るような有名選手は3回転まではFとLz両方器用に切り替えて飛べます。
4回転も両方できる恐ろしい選手も一部いますが、、、笑
ただ、選手陣は誰しも一度は3Lzか3Fを着氷したにも関わらず、減点をされた経験はあると思っています。笑
アテンション(!)とエラー(e)
スコアシートは複雑なので、割愛しますが、要素名に3Lz!もしくは3Lz eって記載されて、
着氷しているのにも関わらず、
GOE(出来栄え点)が減点されるケースがあります。
F派の人=Lzに!かe
Lz派の人=Fに!かe
という感じです。
ちなみにeをつけられるとかなり減点されるので、
LoやSを綺麗に降りる方が点数が高くなるくらいです。
これは右利き左利きのようなもので、
選手によって最初からある癖のようなものです。
もちろん矯正も可能ですが、時間がかかります。
なので、
Aの次はLzとFが難易度高いなら、
LzとFを沢山飛べばいい!!
という単純な話じゃないのです。笑
実際3Fと3Lzを両方繰り返しで飛んでいる選手があまりいないのもこの背景が原因ですね。
万が一どちらかに!かeがつくくらいなら、
他の種類のジャンプを綺麗に飛ぶ方が合理的という訳です。
FかLzどっちがフリーに2本入っているか、あるいはプログラムに入っている4回転の種類でその選手がF派かLz派かがわかる!
みたいな予想ができるので知っておく面白いと思います。笑
まとめ
・選手によって、ジャンプの種類は得意不得意がある(上手い人は全部上手いですがw)
・3回転から難易度の順番が前後するケースもある
・大体の選手はLzになりやすいのかFになりやすいのか癖がある
・上手い選手は大体矯正して両方できる
なので、あくまでも指標ですが、
3Lzと3F両方減点されずに成功させている選手はめちゃくちゃレベル高いという見方もできます。
今後の観戦が少しでも楽しくなれば幸いです。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
次回はジャンプのコンビネーション、セカンドLoの難しさを語ろうかと思います。
それでは、またの更新お楽しみに!
追記:Zメは激しいF派でLzを諦めてプログラムから抜いたことがあります。笑
両方できる人マジですごいです。